今回ご紹介するのは
２０１３年ヴェネチア国際映画祭で賞賛を浴び
９割以上の映画批評家から絶賛されたことで話題になった

「ゼログラビティ」です。

「ゼログラビティ」あらすじ（ネタバレあり）

医療技師のライアンは宇宙から地球へデータを送るため
指揮官のマットと飛行士のシャリフと共に
ハッブル宇宙望遠鏡の修理にあたっていました

宇宙にいくための訓練は受けてきたものの
ライアンにとってなれない無重力空間での作業は緊張を強いられるものでした

今回のミッションで引退が決まっていたマットは
笑えないジョークを飛ばしながら
試作機のジェットパックで最後の遊泳を楽しみつつ

ライアンをフォローします

通信装置の復旧に手間取っていると
ヒューストンから緊急信号が入ります

ロシアが自国の人工衛星をミサイルで爆破
発生した破片が別の衛星を次々に巻き込み
時速32000キロでライアン達のシャトルに向かってきているというのです

ヒューストンとの通信も途絶えてしまい
いそいでシャトルに戻ろうとする3人

そのとき破壊された破片が襲ってきます

シャリフは破片に頭を貫かれ死亡

ライアンはシャトルと固定していたアームごと吹き飛ばされてしまいます

ぐるぐると回転しながら宇宙空間を漂流するライアンはパニック状態で
ついにはマットとの交信も途絶え諦めかけたところにマットが助けに来ます

マットはライアンを命綱でつなぎ
スラスターをつかってシャトルに戻ります

しかし、シャトルも壊滅的な被害をうけており
他の乗組員も全員死亡

生き残ったのはマットとライアンだけでした

その後二人はISS国際宇宙ステーションに向かい
そこからシャトルにのって地球を目指すことにしました

スラスターを使ってISSに向かう2人

ライアンの気を紛らわすために
故郷の話や家族の話をするマットでしたが

ライアンには娘が一人いて
その娘を4歳の時に事故で亡くしたことを知ります

ISSが近づいてくると
そこも壊滅的な被害を受けており
これでは地球に帰れないことがわかります

さらに到着の直前
マットのスラスターの燃料が切れ
減速できなくなった２人はISSに激突

衝撃で宇宙に放り出されそうになりますが
ライアンの足がパラシュートの紐に絡まり
ぎりぎり助かります

しかし、マットは宇宙空間に放り出され
２人はロープで繋がっていたため

このままでは二人とも助からないと判断したマットは
自らロープを切り離します

ISSからどんどん離されていくマット

彼は宇宙を漂いながらライアンに指示をだします

それはISSのシャトルで中国の宇宙ステーションへ向かい
そこから地球を目指すという方法でした

真っ暗な宇宙空間に見えなくなっていくマットに
ライアンはISSで迎えにいくといいますが

マットはそれは不可能だといい

宇宙遊泳の最長記録だなと明るく冗談をいいながら
ついに通信が途絶えてしまいます

ISSに乗り込むことができたライアンは
つぎにシャトルに乗り換え中国の宇宙ステーション「天宮」に向かおうとしますが

そこへ衛星の破片が襲ってきます

なんとかシャトルで脱出することに成功したライアンでしたが

今度はシャトルの燃料が切れていることがわかり

次々に起こるトラブルに絶望します

ライアンは、自分が今日死ぬんだと覚悟して
亡くなった娘にもうすぐ会えると涙を流し

自らシャトルの酸素を切ります

朦朧とする意識の中

なんとシャトルの外にマットが現れます

ハッチを開けシャトルの中に入ってきたマットは

予備のバッテリーを見つけたんだ
君がいなくなって冷静になれたよ

と冗談をいいながら

「中国のステーションまでもう少しさ」
「燃料が無くても着陸時には噴射するだろ？」とアドバイスをします

気が付くとそこにマットの姿はありませんでした

ライアンは幻だったマットの言葉に勇気をもらい

気持ちを奮い立たせて

シャトルが着陸に使う逆噴射を推進力に中国のステーションへ向かいました

なんとかステーションの近くまで徒どり着く事ができましたが
微調整が出来ない為

ライアンはシャトルから飛び出し
消火器の噴射をうまく使いながら中国のステーションに到着します

そこへまたしても衛星の破片が襲ってきて
いそいでシャトルに移ったライアンは

中国語表記の操作パネルに苦しみながらもなんとかシャトルの切り離しに成功します

大気圏に突入していくシャトル

振動と暑さの中ライアンは
「このままいくと結果は２つしかない」
「無事に生還して信じられない話を聞かせるか」
「１０分後に焼け死ぬか」
「結果がどうなろうとこれは最高の旅よ」

そうつぶやき覚悟を決めます

シャトルは大気圏を抜け、湖に着水

ライアンは沈んでいくシャトルのハッチを開け水中に脱出し
宇宙服を脱ぎ捨てながら泳いで陸地に辿り着きました

久しぶりの重力に身体の重さを感じ
ライアンは生きている実感に喜びを感じるのでした