2014年に大ヒットした映画「インターステラー」
英語で書くとInterstellarで意味は星(恒星)と星の間(恒星間)です。
映画「インターステラー」あらすじ
娘の部屋の幽霊
近未来、異常気象によって疫病が蔓延し、
植物は次々に枯れはじめ、砂漠化によって巻き起こった砂嵐は人の体を蝕み、
また食料不足によって人類は滅亡の危機に瀕していました。
元宇宙飛行士で現在は農場を営む主人公のクーパーは
娘のマーフ・息子のトム・義理の父と暮らしていました。
マーフは時々起こる部屋の本棚から同じ本が勝手に落ちる現象を
「幽霊」の仕業だとクーパーに訴えますが
怪奇現象などを信じないクーパーは聞く耳をもちません。
ところがある日、帰宅したクーパーは
マーフの部屋の本が落ちる様子を目の当たりにして驚きます。
しかしそれが、規則性のあるバイナリーであることに気が付き
それが座標を示している事を解読します。
座標を頼りに目的の場所にたどり着いた2人ですが
そこは、立ち入り禁止のフェンスに囲まれた建物でした。
強引に中に入ろうとしたところを
中の人に見つかってしまい拘束されてしまいます。
NASAの施設での話し合い
意識を取り戻したクーパーは、
この場所が、政府が秘密裏に復活させていた
NASAの施設だと知ります。
そしてその施設には
宇宙飛行士時代の仕事仲間でもあったブランド教授もおり
彼から事情を説明されます。
NASAは滅亡の危機に瀕している人類を救うため
別の星に人類を移住させる「ラザロ計画」を進めていたのでした。
ブランド教授はクーパーに宇宙探査船のパイロットになってほしいと依頼します。
クーパーは依頼を断ろうとしますが
ブランド教授は「君はここに導かれた、彼らに選ばれたのだ」といいます。
「彼ら」とは?
興味をもったクーパーは詳しく教授の話を聞く事にします。
NASAの計画
NASAは50年前、重力異常を感知
土星の近くで時空が歪んでいる、ワームホールを発見します。
ワームホールは自然にできるものではなく「誰かが創った」もの
それが「誰」であれ人類を救おうとしている。
ワームホールを通れば他の銀河に行くことが可能で、
人類が居住に適した星を探しに行けるのです。
NASAはすでに12人の科学者をワームホールの向こう側に送る
有人探査を行っており、
1つの惑星系で3つの星から
移住の可能性を知らせるバイナリ信号を受け取っていました。
移住可能な星が見つかった場合のプランは2つ
プランAは宇宙ステーションを打ち上げ、
今いる人類を移住させる方法。
しかしそれには重力をコントロールするという大きな課題が残っていました。
もう一つのプランBは人類の受精卵を移住先に送り
人工培養と代理出産により後世で人類を繁栄させるという方法。
しかし、プランBは、今いる人類は救う事ができないプランだったのです。
ブランド教授は
クーパー達が新しい星にたどり着くまでにプランAの課題は必ず解決させると約束したので
クーパーは人類と家族を守るために宇宙探査船のパイロットになることを決意します。
マーフの受け取ったメッセージ</3>
一方、マーフは、
本棚からのメッセージが「STAY(そこにいろ)」だということを解読し
クーパーが宇宙へ行く事に大反対をして引き留めます。
しかしクーパーはマーフの反対を押し切り宇宙に旅立ってしまいます。
宇宙にはクーパーの他
ブランド教授の娘のアメリア
ロミリーとドイル
そしてAIのTARS(ターズ)とCASE(ケース)と共に旅立ちます。
コールドスリープで2年が経過
土星のワームホールまでのクルー全員でコールドスリープし、
2年後目覚めたクーパーはその間地球から届いたメッセージに目を通します。
しかしマーフからのメッセージはありませんでした。
いよいよ球体のワームホールへと突入するクーパーたち。
ワームホールの中は5次元空間で3次元の存在である宇宙船は制御できない状況に陥ります。
なんとか無事に別の銀河へたどり着いた一行。
最初に目指したのはミラー博士から信号が送られてきた星でした。
問題はその星の重力が地球の何倍もあるために
この星での1時間は地球時間の7年に相当することでした。
ミラーの星での数時間は23年間
ロミリー以外のクーパー・アメリア・ドイルとCASE(ケース)でミラーの星に向かいます。
しかし、そこは水に覆われた惑星で
発見できたのはミラー博士の乗った宇宙船の残骸だけでした。
時間を無駄にできないクーパー達は、
いそいで、ミラー博士の乗ってきた船のブラックボックスを回収しようとします。
ところが津波に襲われ回収に失敗しドイルも津波にさらわれ死亡してしまいます。
間一髪でミラーの星から脱出したクーパー達ですが
その代償は大きく、ミラーの星でのたった数時間過ごしたことで
なんと23年の年月が経ってしまっていました。
23年の間に地球の家族から届いたメッセージに目を通すクーパー。
息子のトムは結婚し娘が産まれ、
その娘も砂嵐の影響で命を落としてしまった事を知り23年という年月を感じます。
メッセージの最後には
成長したマーフからのメッセージがありました。
その日はマーフの誕生日で地球を旅立った当時のクーパーと同じ年齢になっていました。
ブランド教授の嘘
ドイルを失い船の燃料も少なくなってしまったクーパー達は
次に目指す星が「マン博士の星」と「エドマンズの星」どちらかを選ばなければなりませんでした。
アメリアはエドマンズの星を押しますが
アメリアとエドマンズが恋人関係にあった事を知っていたクーパーは
私情で選ぶわけにはいかないと
マン博士から信号が送られてきている星を目指すことを決定します。
そのころ地球では、アメリアの父ブランド教授が死の淵にありました。
死ぬ間際、ブランド教授はマーフに「自分が嘘をついていた」と告白します。
重力の問題を解決してスペースコロニーを打ち上げ、
今いる人類を移住させるプランAの実行には重力の課題を解決しなければなりませんでした。
その重力の課題はガルガンチュア(ブラックホール)内の「事象の地平線」に行く事が出来なければ
解決する事など出来ない事をブランド教授は知っていたのです。
一方、マン博士の星に到着したクーパー達は
コールドスリープ状態のマン博士を救出しました。
彼は、この星を調査した結果、移住できる可能性がある事を話します。
ちょうどその時マーフからのメッセージが届きます。
それは、「プランAはもともと実行不可能であったこと
クーパーはその事知っていて宇宙に旅立ったのか
自分を見捨てていったのか」と激しく動揺した内容のメッセージでした。
アメリアもクーパーももちろんその事は知りませんでしたが
マン博士は、プランAの実現が絶望的な事を知っていました。
マン博士の嘘
マン博士はクーパーと共に星の地質調査に向かいます。
なんとその途中、マン博士が突然クーパーを襲います。
この星が移住可能であるというのはマン博士の嘘だったのです。
孤独にこの地で死ぬことに耐えきれなくなったマン博士は
嘘のデータを地球に送り、救助を待っていたのでした。
その頃、マン博士の基地でデータを調査していた
ロミリーもデータの異常に気が付きます。
しかしその直後、おそらくマン博士が仕掛けたと思われる爆弾が爆発し
ロミリーは死んでしまいます。
宇宙船で1人星を脱出したマン博士はステーションを乗っ取ろうと飛び立ちます。
アメリアによって救助されたクーパー達もすぐにその後を追いかけます。
機転を聞かせたCASE(ケース)がアクセス権限を書き換えたことによって
乗っ取りに失敗したマン博士が、
手動でステーションのハッチを強引に開けた瞬間
気圧の急激な変化によってステーションは爆発してしまいます。
その爆発でマン博士も死亡します。
ブラックホールに落ちていくクーパー
バラバラになりながら回転を続けるステーションとのドッキングに
何とか成功するクーパー達。
またもやさらなる問題が起こります。
ガルガンチュアの軌道に入ってしまったことによって
ブラックホールに引き寄せられてしまったのです。
クーパーは重力ターンを使って
最後の可能性のある星に宇宙船を飛ばす方法を思い付き実行します。
しかし、この方法で生き残れるのはアメリアだけだったのです。
ブラックホールの中心に落下していくTARSとクーパー
ブラックホールの中に入るとそこは4次元の世界でした。
そこは、時間を超越した世界で、壁の向こうには10歳の頃のマーフとマーフの部屋が見えます。
幽霊の正体
クーパーは必死にマーフに声をかけますがマーフには届きません。
気付いてもらう為に部屋の本棚の本を落としバイナリ信号でメッセージを送ります。
「STAY」俺を行かせないでくれ、と。
マーフが幽霊だと思っていた現象はなんとクーパーによるものだったのです。
過去のマーフと繋がれるということは現在のマーフとも繋がれると気づいたクーパーは、
TARS(ターズ)がガルガンチュア内で収集した重力の特異点のデータを
マーフに残した腕時計の秒針を使ってメッセージ送り続けます。
マーフはクーパーが残した時計の秒針が小刻みに動く現象に驚きます。
それがクーパーからのメッセージだと気が付き解読をはじめ
ついに重力をコントロールする方程式を完成させるのでした。
全てのデータを送り終えると、
4次元の空間が閉じていきクーパーは白い光の中意識を失ってしまいました。
マーフとの再会
クーパーが目覚めるとそこはベットの上でした。
奇跡的に土星のすぐそばで発見され救助されたと聞かされます。
クーパーが目覚めた場所、そこは
クーパーからのデータを解読したマーフが建設した巨大なスペースコロニー「クーパーステーション」の中でした。
年老いたマーフと感動の対面をするクーパー。
マーフはたくさんの家族に囲まれ幸せな人生を送ってきたのでした。
マーフはクーパーにまだやることが残っているといい。
「アメリア」のところに行ってあげて
と言われます。
エドマンズの星でのアメリア
アメリアはガルガンチュアからの脱出に成功し
3つ目のエドマンズの星に到着していました。
しかし先行者であったエドマンズはすでに亡くなっており落胆していました。
エドマンズはアメリアの恋人でもありました。
そしてエドマンズの星には大気があり、居住可能な星だったのです。
アメリアはたった一人の世界で、誰も助けに来ることなどないと知りながら
永い永いコールドスリープに入ります。
クーパーはTARS(ターズ)と共にアメリアのいる3つ目の星に向けて旅立つところで映画は終わります。
インターステラーは難しい映画なのか?考察
賛否両論のトンデモ設定
いやはや宇宙用語の飛び交う映画でしたね。
この映画は公開当時も賛否両論あったようですね。
映画 インターステラーを観ました。
なんでもっと早くみなかったんだろうと後悔しているところです。いいSFに出会えて心がホクホクしておる……!!!!!
ネタバレ避けた感想でいうとTARS可愛い!!!!!好き!!!!
愛だね!愛は色んなものを超えるよ!
ユーモアレベル〜!!!!!!
— 巻乃もなか ✩.* (@monaka_0_0_7) May 14, 2020
インターステラーは映画館で観て、ボロボロに泣いてしまったくらい好きなので嬉しい。人生の正直度は90%くらいがちょうど良いです。
— izm (@izm) May 14, 2020
最近のTwitterでもインターステラー好きな人たちは容易に見つかるくらいSF好きに支持されてます。
『インターステラー』再見。結論としては、やはり私はこの映画が嫌い。こんなメチャクチャな脚本を面白く見せてしまうクリストファー・ノーランの演出力は大いに認める。しかし内容的にはやはり『幻の湖』クラスのトンデモ映画でしょ。違うのは、演出の剛腕さとと、もっともらしい嘘のつき方だけ。
— ぼのぼの (@masato009) December 7, 2014
インターステラー嫌いだけど五回くらい見てる
— こ (@sayonara12343) September 4, 2015
インターステラーのこと嫌いだけど認める意見が好き過ぎます(笑)
ブラックホールに落ちても大丈夫だった部分とか時空を超えて助けられたりと「トンデモ設定」が許せない派がいるようです。
しかしながら、この映画は元々、2017年にノーベル物理学賞(重力波研究の功績)を受賞した理論物理学者の権威であるキップ・ソーン氏が製作総指揮に名を連ねているだけあって、本格的なSF(?)だったのです。
当時の物理学から考え抜かれた設定なので、全くもっておかしい!とは言い切れないのではないでしょうか?
ノーラン監督のこだわりエピソード
CG嫌いのノーラン監督が「インターステラー」で数分のトウモロコシ畑のシーン撮るためにとうもろこしを育てるところから始めて最終的には収穫して売って製作費に充てたエピソード好き#ダークナイト pic.twitter.com/doxMhSekQm
— Onigawara-gonzo (@Onigawaragonz77) September 28, 2019
クリストファー・ノーラン監督のこだわりが詰まったエピソード!すごいですよねー。
ノーラン監督の「インセプション」や「ダークナイト」も設定が難しいですが世界観に引き込まれますね。
ネタバレ動画はこちらで
まとめ
・インターステラーは「恒星間」という意味
・2014年公開のSF映画は今でも大人気
・ブラックホールやワームホールなど宇宙用語が沢山
・製作総指揮のメンバーにノーベル賞受賞者
・ノーラン監督はこだわりが強く冒頭のシーンのためにトウモロコシ畑を作った
SF好きならこれは観ておくべき作品ですね!
トウモロコシ畑もしっかりチェックしてみてください
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